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スイートバジル
バジルの仲間(メボウキ属)は、アフリカとユーラシア大陸の熱帯に広く分布し、約150種が知られています。日本へは江戸時代に中国から薬草として導入されました。種を水につけてできたゼリー状の物質が洗眼用に用いられたことからメボウキ(眼をほうき掃除する等の意)と名づけられました。茎には4稜があり、よく枝分かれして直立または斜上し、高さと50~80cmになります。一年草ですが茎の下部は木質化して褐色になります。葉は対生し、葉柄をもつ披針形または卵形で、緑に鋸歯があります。茎頂に白または淡紫色の小さな唇形花を数個咲かせ、褐色の果実ができます。葉にはクローブ(丁字)に似た強い香りがあり、食欲促進に役立ちます。よく似たプッシュバジルやレタスバジルには、スイートバジルと同様の香りがありますが、シナモン、アニス、レモンなど、異なる香りのある園芸品種も数多くあります。
学 名 |
Ocimum basilicum
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英 名 |
Sweet basil
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原 産 |
熱帯アジア
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分 類 |
シソ科
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別 名 |
バジリコ
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和 名 |
メボウキ
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樹 高 |
50~80㎝
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栽培条件 |
普通
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水やり |
普通~乾燥気味
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日 照 |
日なた
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温 度 |
耐寒性 無
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利用部分 |
葉、花
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利用法 |
ティー、料理、入浴剤、ポプリ
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スイートバジルの育て方
日当たりのよい場所と、水はけがよく保水性のある肥沃な土を好みます。暑さや乾燥には強く、夏の直射日光や西日も平気。庭植えでは過湿にすると株や根が弱って病害虫が発生しやすくなるので、つねに乾燥気味に管理します。コンテナ植えの場合は土の表面が白く乾いてから、たっぷりと水を与えます。夏には収穫を兼ねて葉を刈り取り風通しよく保ちます。株が弱るので花穂がついたらすぐ摘み取るほうがよいでしよう。春に種まき、夏に挿し木で増やします。
栽培のポイント
種まきは気温が上がる4月未~5月に。好光性種子のため覆土は薄めにする。土が乾ききる前に水やりを。
スイートバジルの利用法
スパイシーで甘さのあるさわやかな香りで、強壮、抗菌、消化促進作用などがあります。昔は薬用として、また香水の原料として栽培されていました。ドライよりもフレッシュで使うほうが香りは引き立ち、料理の仕上げ間近に使うと効果的です。イタリア料理ではオレガノと並んでよく使われるハーブです。花が咲くと葉が硬くなるため、柔らかい葉を収穫したい場合は、花芽をまめに摘むと良いでしょう。冷凍またはビネガー、オイルに漬けて保存できます。